誰にも見つかってはいけないブログ

あなたにだけは見つかりたくなかった

博士課程7日目

昨日だか一昨日だかに話題になったこの記事。

 

wired.jp

 

要約すると、「人間は、遺伝子によって朝型と夜型が決まっている」という内容である。そのわかりやすさのせいか、僕のTwitterのTLにも「朝型の人は夜型の人に早起きを強制しないでほしい」とか、「会社はフレックスタイム制を導入すべき」とか、なんかそんなようなツイートがたくさん流れた。

 

 

 

もうちょっとちゃんと読むと、こんな感じだった。

 

・体内時計をコントロールする「Period」という遺伝子がある

・人によって持っているPeriodの数が異なる(最大351個)

・持っているPeriodの数が多いほど「朝型」で、少ないほど「夜型」になる

・Periodによって作られるタンパク質が、眠る時間を決める。そのタンパク質は夜に活性化し、日中にその活性が低下する

・体内時計は、網膜に映る光の量によって眠る時間を学習(予測?)するが、朝型人間と夜型人間では、そもそも光の量を検知するメカニズムが遺伝子レベルで異なる

(・夜型の人は、朝型の人と比べてメンタルがよろしくない)

 

 

なるほど。「朝型」「夜型」と言うくらいだから、さぞ眠りにつく時間に差があるんだろうなあと思ってさらに読み進めていくと、

 

「もっている時計遺伝子の数によって、朝型の度合いが決まります。研究からわかったことは、351個ある時計遺伝子のうち最も多くもっている上位5パーセントの人は、最も少ない下位5パーセントの人と比べて、平均で25分早く眠りにつくということです」

 

は?

 

Periodの数に基づいて人間を分けたとき、人間の朝型度「上位5%」と「下位5%」を比べても、眠りにつくまでの時間の差の平均がたったの25分?

 

は?

 

 

「英国人のうち約3分の1が、自分のことを「夜更かし」であると認めている。つまり、夜のほうが物事をてきぱきとこなせるというのだ。」

 

読み返したら、出だしから意味不明だった。一体なにがどうつまって、「夜更かし」だと「夜のほうが物事をてきぱきこなせる」ということになるのか1ミリもわからない。そこに因果関係はない。

 

 

アブストのこちらの文もそうだ。

 

「早起きが得意な「朝型」と、日が沈んでからのほうが活動の能率が高くなる「夜型」の人。」

 

なぜ朝型の人は「早起きが得意」で、夜型の人は「日が沈んでからのほうが活動の能率が高くなる」なのか。なぜ異なる指標で比較するのか。普通なら、「早起きが得意な「朝型」と、早起きが苦手な「夜型」の人」か「朝のほうが作業のパフォーマンスが高い「朝型」と、夜のほうが作業のパフォーマンスが高い「夜型」」だろう。わけがわからない。

 

ちなみに、何かしらのタスクにおけるパフォーマンスの比較は(少なくともWIREDの記事には)載っていない。

 

 

原文を読んでないから詳しいことはわからないけど、明らかに言いすぎだろう。はい解散。

 

よくわからない記事を盾に「俺は悪くない!」と声を上げる前に、これでも買ってろ。

www.pieronline.jp

 

 

というか早く寝ろ。眠れねえと思うかもしれないが、早く眠れる人よりも25分余分にかかるだけだ。1時間かかっても眠れないようであれば、筋トレでもジョギングでもしてからベッドに入れ。早寝早起きを気合で1ヶ月続けろ。話はそれからだ。

 

頑張れ。